奈良県をはじめ大阪・京都・神戸など関西一円で建設業を営む中村建設(株)のサチです。4月9日から12日まで行われた合同企業研修で、社長の中村の講義がありました。今回は内容を抜粋してお届けします。
会社ってどのように評価されているのか知っていますか?
今、皆さんは中村建設という建物の中にいます。この建物が会社だとしたら、誰もいない会社が、お金を儲けているわけではないんです。
世間では「会社」として評価されているけれども、実は評価されているのは会社の中にいる人なんだと言うことです。中村建設というビルが会社なのではなくて、この中村建設にいる人たちが会社なんです。「中村建設」と言うのはただの器なんです。良い評価を受けているということは、そこの会社の人たちが評価されているということなんです。良い商品と言うのはそれを作った人たちが評価されているんです。「物」が評価されているわけではないんです。
「中村建設すごいなぁ」と言う評価は、中村建設がすごいのではなく、そこで働いてくれていた人。協力会の人たち、それがすごいという評価なんです。
ということは、会社とはなんでしょうか?
会社とは「働く個人の集合体」なんです。評価を受けると言うのは「個々が評価を受けている」と言うことなんです。
じゃあ自分は組織の中でどのように動かなければいけないのか?
人のエネルギーを1としましょう。それが50人いたら50という力の組織なのかと思いますよね?でも、そうではないんです。逆に1じゃなくて0.5と言う人がいたら会社としてはどうでしょうか?成り立つでしょうか?
1人で商売してる人は、1が1.5になる場合があります。でも、個人で1.5にしようと思ったら、それだけのエネルギーが必要になるわけです
これが2人になると、+ αの力が生まれるから不思議です。
人間は、考える力を持っている唯一の生き物なので、二人になると、別の発想が生まれてくるということがあるんです。1人じゃ出てこない発想が複数になることで生まれてくるんです。
3人になったら、4人になったら、どんどん乗数になって増えていくんです。この考えはみんなが前向きに物事を考えると言う前提がありますけれども、こう考えたときに50人いたら50ではなくて、何千何万に変わっていくんです。
そうなるためには、それぞれが1にならないとダメなんです。自分が0.5だったら、これはマイナスですよね。組織の中では、自分がマイナスにならないようにするという意識が必要です。
お客様からお金をもらうビジネスをする中で、「組織力」が必要になったとときに0.5の人がいたらマイナスになるよね。
会社と言う組織の中で動く時は、同じベクトルで同じ方向を向いた社員同士が話し合ったら進むけれども、これが逆方向を向いている社員がいたら、これはエネルギーがマイナスにしか働かないということなんです。
一人ひとりの個性は大切なんだけれども、プロジェクトに関わるとなったときには、同じ方向にベクトルを向ける意識をして携わっていかなければならないんです。それが大事なんです。
組織に入ってプロジェクトを進める中で、みんなが向かっているベクトルと、自分の向かいたいベクトルが合っているということが大事なんです。
夢はすごく大事です。その夢を叶えるためにお金を稼ぐ。そのために会社に入る。会社が進もうとしている方向が、自分の考えに合わないとなると嫌になりますよね。
自分の進みたい方向で、会社のベクトルともあって、やり切って、施主さんから「ありがとう」って言われて、お給料が出るとやりがいを感じますよね。
組織に入って働くということは、それぞれがプラスとなって、同じベクトルを向いて動くということです。そうすることで良いものが作れるんだと言うことを頭の中に入れておいてください。
所長の責任と新入社員の責任は内容や大きさが違うけれども、「責任を持つ」という意味では一緒です。新入社員の人たちも組織の一員になったので、それぞれの責任を持っていて欲しいと思います。