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建設に10年を費やした「明石海峡大橋」のすごさ

奈良県をはじめ大阪・京都・神戸など関西一円で建設業を営む中村建設(株)のサチです。

 

先日、社長の中村が、研修で「明石海峡大橋」を視察しました。兵庫県の本州側の神戸市と淡路島を結ぶ世界最長の吊り橋。全長3,911m 、中央支間長(柱と柱の間の長さ)が1,991mあり、ギネス記録に登録されています。

この明石海峡大橋は、車両通行用で通常は歩行者は通行できませんが、特別に見せてもらうことができました。

阪神・淡路大震災と明石海峡大橋

1988年に着工し、1998年に開通したので10年かかって完成しています。1995年には「阪神・淡路大震災」おこり、工事にも影響がでました。

 

地震により、橋の支柱が設置されていた位置がわずかにずれ、設計の修正が必要になりました。しかし、当初から地震に耐えられる構造を考慮していたため、大きな被害は出ず、工事の進行に合わせて耐震性能を強化しました。

 

橋の耐久性を高めるため、最新技術が導入されました。地震対策として、阪神・淡路大震災なみの震災の影響をも考慮された設計となっており、強力な地震にも耐える構造です。

 

また、強風や台風にも耐えられるよう、風の影響を最小限に抑える設計がされています。

明石海峡大橋の技術的なポイント

1. 強風と潮流への対応

明石海峡は、非常に強い潮流と風が吹く場所です。潮流が速く、橋を支えるための基礎工事や工事全般に大きな影響を与えました。また、台風の通り道でもあり、風速が50メートルを超えることもあるため、橋の耐風設計には特に力が入れられました。風の強さを考慮して橋のケーブルや支柱が設計され、建設中も安全な作業が確保されるよう工夫がされました。

2. 世界最長の吊り橋としての技術的挑戦

世界最長の吊り橋を建設するというのは、当時としては前例のない挑戦でした。特に、中央支間長が1,991メートルという巨大な距離をケーブルで支える技術が難関でした。ケーブルの重さや強度の調整、長大なスパンを支えるための材料選びが慎重に進められ、最新の工学技術が投入されました。

3. 海中での基礎工事

橋の主塔は、海の中に建てられています。海底にしっかりと基礎を作るため、海底の地盤を詳しく調査し、頑丈な基礎を構築する必要がありました。潮の流れや海底の状態が不安定な場所もあり、海中工事は非常に難しいものでした。

4. 作業の安全確保と人手

規模が大きく、高度な技術が要求されるため、多くの作業員が長期間にわたって関わることになりました。特に海上での作業や高所作業では、常に安全面の配慮が必要であり、作業環境の整備にも多大な努力が払われました。

5. 自然環境との調和

建設時には、周囲の自然環境や海洋生物にも配慮が求められました。工事が海の生態系に悪影響を与えないよう、環境への影響を最小限に抑えるための対策が取られています。

日本の橋梁技術の粋を集めた明石海峡大橋

これらの要因が重なり、建設期間が10年に及びましたが、その結果、明石海峡大橋は世界最長の吊り橋として、多くの技術的課題を克服しながら完成しました。このプロジェクトは、日本の橋梁技術の粋を集めたものとして、今でも多くの人に評価されています。

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