

奈良県をはじめ、大阪・京都・神戸など関西一円で建設業を営む中村建設(株)のサチです。
2026年11月2日、新たに「防災庁」が発足しました!
地震や豪雨など、自然災害が多い日本。災害が起きた後の救助や復旧はもちろん、被災した地域が元の暮らしを取り戻すまでの復興支援も、大きな課題の一つです。今回発足した防災庁は、災害が起きてから対応するだけではありません。
平時からの事前防災、災害発生時の初動対応、避難所の設置や物資の供給、そして復旧・復興までを一貫して担う「災害対応の司令塔」としての役割が期待されています。これまで国の各省庁や自治体などがそれぞれ担ってきた災害対策を、組織の垣根を越えてつなぎ、より迅速で切れ目のない対応を目指します。
大きなポイントは、災害が起きてから動くのではなく、被害をできるだけ小さくするために、日頃から備えておくこと。この考え方は、私たち建設業にも深く関係しています。
実は、中村建設の社長・中村は、2023年に奈良経済同友会の広域支援検討委員会の活動を通じて、奈良県に対して防災に関する提言書を提出しています。
◆ 奈良経済同友会で奈良県に防災に対する提言書を提出 → https://8-nakamura.co.jp/20231225/

提言書では、当時、他府県と比べて県民の災害に対する意識が低く、企業側からも「災害時に何をすればよいのか分からない」という声が聞かれることを課題として挙げていました。そして、災害発生時の役割分担や、民間企業が主体となって災害復旧に取り組む体制づくりについて、次のような提言を行いました。
・災害発生時の県の役割を、意思決定や管理監督に重点化する
・災害発生時には民間主導で災害復旧にあたる体制をつくる
・民間主導による災害復旧の具体的な取り組みを進める
もちろん、災害対応には行政の判断や調整が欠かせません。一方で、実際に現場で動くためには、地域の企業や専門家の力も必要です。特に大規模災害では、一つの自治体や一つの企業だけで対応することは困難です。近隣府県も含めた広域的な連携や、業界団体同士の協力体制が重要になります。そのため、提言では奈良県が各団体との連携を進め、広域的な支援体制を整えることも求めました。こうした「行政と民間がそれぞれの役割を担い、組織を越えて連携する」という考え方には、今回発足した防災庁の目指す方向と共通する部分があります。
防災庁の発足にあわせて、国は「第1次国土強靱化実施中期計画」に基づく取り組みも進めています。この計画では、道路や橋、上下水道、河川などの社会インフラを強くし、災害に備えることが重要な課題として位置づけられています。
特に注目したいのが、インフラメンテナンスです。道路や橋、上下水道などは、普段は当たり前のように使っていますが、老朽化や災害によって機能が失われると、私たちの生活に大きな影響が出ます。
壊れてから直すのではなく、日頃から点検や補修を行い、問題が大きくなる前に対策する。こうした予防保全の取り組みが、災害に強い地域づくりにつながります。これまでのブログでも、インフラメンテナンスについて紹介してきました。
雨が降るたびに冠水していた道路に貯水タンクを設置し、排水の流れを改善する工事。完成すると、施工した部分は地面の下に隠れてしまいます。それでも、大雨の日に冠水しなくなったと聞けば、地域の暮らしを守る仕事ができたという実感につながります。こうした日々の点検や補修、維持管理も、災害への備えの一つなのです。
◆ 雨の季節に考える「インフラメンテナンス」の重要性 → https://8-nakamura.co.jp/20260904/
◆ インフラメンテナンス:地図には残らない仕事。だけど、誰かの役に立つ仕事。 → https://8-nakamura.co.jp/20261027/

大規模災害が起きたとき、地域の道路や河川、上下水道などの状況を把握し、現場で対応できる建設会社の存在は欠かせません。地域の地形や道路事情を知り、必要な機材や技術を持ち、実際に現場で作業できる人がいる。
だからこそ、平時から行政や地域の企業、業界団体がつながり、いざというときに協力できる関係を築いておくことが大切です。防災庁の発足を一つのきっかけとして、国だけでなく、自治体、企業、地域の人たちがそれぞれの役割を考え、連携していくことが求められています。